[ 斬ると予告はされていた。
だから、ソマリの切っ先が魔物を通り越え、こちらへ向いていても動揺しなかった。
右手はロザリオに。左腕を救いを求めるかのように差し出しだ。
……与えられるのは、救いではなく、浅い傷だけれども。 ]
……、っ、
[ 一瞬冷たくなったあと、熱くなった。
祝福された剣は鋭く、痛みを感じるより先に、離れていった。 ]
……。
[ 救世主≪メシア≫>>41の名に相応しい者は他に居る。
ユーリエは聖女で、しかもまだ候補だ。
訂正しなくてはと思うが、しかし、今はそれが出来る状況ではないだろう。 ]