おはよう。昨日はすぐに寝てしまってごめんなさいね。あぁ…紅茶のコップも、出しっ放しで寝ちゃってたのね…。[そう言うと、イングリッドは机の上に置かれたかっぷを、悲しそうに見つめた。昨日はとびきり疲れていて、あまり記憶が残っていないのだが、飲みかけの紅茶とソファーで寝ている自分の姿をみて、だいたい察しがついた。][広いオフィスには私一人。布団を掛けてくれるあの人も、もういない。イングリッドは渋いため息を吐いた後、自嘲気味に笑った。]…夕方まで、眠ろうかしら。