―乙女の口づけ作戦中―
[到着は、既に夜半を過ぎていた。
同じ部隊の仲間たちと、手順を確認しながら大量の袋を分けて持つ。
袋は二重になっていて、外側は厚地の布の中に、白い塊と永久水晶がつめられている。
中はゴム製の風船で、たっぷりと水が詰めこんであった。]
……風船は流石にそろわなかったな。
[傭兵仲間に苦笑を向けると、だからってアレ使うなよ、と思い切り背を張られた。]
しかたなかろう。ゴムはゴムだ。
手段を選んではいられぬだろうに。
[ふ、と息をつき、肩を竦めた。
何を使ったかは、此処では省略させて頂こう]