[途中、幾度かの分かれ道を経由する。カークがどちらに行ったのかは分からないし、足音なども聞こえない。だから彼の元に行けるかはもはや運次第のようなものだ。それでも、走る。もうずっと走りっぱなしで体力は尽きかけている。けれどそんなことは意にも介さず。心にあるのはただ一つ、「カークには生きていてほしい」という気持ち。これ以上、大切な友人の死ぬところなど見たくない──]