― 樹海の森近く ―
[幾つかの人影を認めて、シマウマは足を止めた。]
[どこかで自分に向けられた唸り声が聞こえたけれど>>*8、なぜそこまで警戒しているのかレジーナには解らなかった。
いや相手は狼なんだし解れよという話なのだが、きっとこれまでこの地で見た狼がことごとく大人しかったせいだろう。]
あんたはどこの村から来たんだい?
ああ、取って喰いやしないからそう警戒なさんなよ。
[人語で尋ねるシマウマは、未だ自分が捕食される側になっているとは気づいていないのであった。
いや人間形態でも充分捕食される側だという事は置いといて。]