[報告をあらかた終えたころだったろうか。
横合いから聞こえた苦し気な声に、ぱっと振り向く。>>41]
クレステッドさん…!?
いや、大丈夫じゃないだろ!
あんたの大丈夫は――…
[絶対この人、大丈夫じゃなくても大丈夫って言う。
言いつのろうとするけれど、それどころではなくて、
何か恐ろしいものを見たような、ひどく苦しげな様子に見えた。
先程の爆発で、やはりどこか怪我でもしたのだろうかと思うのだけれど、
見たところ、手の甲以外の傷は見当たらなくて。>>1
自分が耳元で騒いでいては、却って具合が悪くなるだろうと考えるだけの判断力は、かろうじてあったので、
拒まれないようなら、落ち着くまで、せめて背に手を当てようと、していたと思う。]