それ、じゃ、俺と一緒に来た連中も、頼みます。
それ、と、この辺りがどうなってるかの、状況も、わかる限りでいいから、教えて。
[この一年の間の都市の外の状況は、伝え聞きが大半ではっきりとした事はわからない。
それ故の願いは、柔らかな苦笑と首を横に振る仕種によって遮られた]
「お話しするのはかまいませんが……その前に、あなた方に必要なものを取っていただきたい」
必要なもの……?
「休息、ですよ」
[にっこり。
そんな、書き文字の浮かびそうな笑顔と共に、首筋に衝撃が走った。
誰かに一発打ち込まれた、と気づく余裕もないまま、意識は暗転して――]