……あの、黒いの。 なんとしても、獲る。 いや、その前に、あの声をどうにかしないとだな。[どうにかしないと、と思う相手を、己が主が求めているとは未だ知らぬけれど] ……ほんとに……何なんだ、アレは。[わからない。わからないのがイラつく。なのに、その事を考えるとどこかが軋むように痛んで] ……ちっ……。[苛立たし気な舌打ちの後、ぎゅ、と左の手首を掴む。そこにある、金と黒の石をあしらった飾りの由来は思い出せないけれど。触れていると心が鎮まるような、そんな気がしていた。*]