― 幕間 ―
[とある、武芸に秀でた一族がある。
その家に生まれた子供は男女を問わず武を修めることになっている。
己に合う武具を手に取る歳を迎える前から、
カサンドラは書を手に取り知識を吸収し、
筆を手に取り領地に咲く花の名をある程度書き記せるようになっていた。
親などはこのまま、彼女の興味が勉学のみに向かうのではないかと気を揉みもしたが、
無事、杞憂に終わったというのはまた、別の話。
ともかく。
次にジークムントと会った少し前、周囲の面々に問うていたのは花の名ではなく蒼龍神の居所。>>0:175
水を得た種が花開く時は、もう、すぐそこ*]