[だから。気がついたら叫んでいた]
やめてくださいっ!ひとですっ!人がいるんですよっ!?
[叫んだその反響みたいに、耳の奥で、おじぃの言葉が脳裏に響いた。―――軍人の仕事は、軍人の仕事。…これが?]
―――っ!
[納得なんてできないまま。蟻の群れに突っ込んでいく。
無数に群がる蟻たちを、障害物と認識した糸川くんが自動でかわし、かわしきれずに接触しそうになれば、切り払う。
その合間。
蟻と蟻との合間に、人が見えた。人が乗っているはずの、特装の姿が]
…動かないでくださいねっ!
[ぱすぱすぱすっ
特装のその周囲に向かって、グルーガンを続けざまに撃ち込む。
群がってこようとしていた蟻たちが接着剤を踏みつけ、その場に縫い付けられる。
飛び去り際に、もう一度。 蟻同士の体が接着されて、壁になる]