― 調査団待機場所 ―
おや。
[男の口から零れた可能性が琴線に触れたらしい女性から、嬉々とした声音で話かけられて軽く瞬き。
どうやら彼女がもりびとと出会った本人だと分かる言い振りに、ふむ、と声を落とした後]
うん。
遺跡を見つけた者が居ないってのが、ね。
確かにこの霧も随分厄介ではあるだろうけれど、そのもりびととやらが妨げになってるってのも有り得るんじゃないかなと思ってねぇ。
一人じゃないなら尚更可能性はあるんじゃないかな。
[彼女が付け加えたそれを聞いて浮かんだ推測を、確信は持てないままに口にした*]