― クラタエグス砦・食堂 ―
よっ!ここいいよな!
[一声かけたのち返答もまたず遠慮の欠片もなく。食事が盛られた盆をテーブルに置き、雇用主ことラートリー>>45の対面に座った。
周囲から疎遠にされている原因の一つであるにもかかわらず悪気もなく、むしろすいていて楽だ。程度にしか思っていない。
その彼に向ける他者の目は様々だ。
この戦で死んだ友人がいて、その憎しみを向ける先の一つとされたり、敵であったのに味方となったものへの戸惑いや、助けられて複雑な思いを持つ者。それらが一つ、あるいは複数が混ざり合って接し難い状況がつくられ、極少数以外では...と普通に接しているのは同じ傭兵だけである]