―村の中心部―
[バスケットを振り回しながら雪道を駆けることしばらく。
村の中心部に近づくにつれて、パンの焼ける香ばしい匂いが漂い始め、育ち盛りの胃がぐぅっと鳴いた]
うー、腹減ったぁ。
こりゃやっぱり、早くお使いすまさないとなぁ。
[お使いをすませて帰宅すれば、朝食にはちょうどいい時間だろう。
走る速度を緩めてお腹のあたりに手を当て、のんきにぽつりとひとりごちた。
……と、視線の先に見覚えのある赤いフード>>33]
おっ、あれカタリナじゃね?
おーい、カタリナー! おっはよーさん!
[ぶんぶんと手を振って、しゃがみ込む同級生の元へと足音もけたたましく走り寄る]