人狼物語−薔薇の下国

345 バードケージ・ブレイカー


無限の紡ぎ手 シメオン

― とりかごの都市・外部 ―

『……派手にやってるな』

[閉ざされた籠の内で交差する力と力。
その波動を感じ取りつつ、呆れたような呟きを漏らす蒼い影、ひとつ。
蒼い瞳はとりかごに真っ直ぐ向けられていたが、ふと感じた気配にす、と横に流れた]

『……珍しいな、アンタが出てくるとは』

[視線と共に向ける声はぶっきらぼうなもの。
向けられた相手──黒衣を纏った金髪の男は、ふ、と薄い笑みを浮かべる]

『『紡ぎ手』が自ら動く、などという珍しい事態を、坐して眺めているというのも無粋かと思ってな』

『……相変わらず……』

『しかし、お前よりも先にあちらが動くとは……全く、予想だにしていなかったな』

『そこは、同意する』

(52) 2015/06/28(Sun) 18:39:18 (tukineko)

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