[微かに殺気を感じて>>48、一度意識から外したリゼットに対し、あくまで視線は戻すことなく、注意を向ける。]
……。
[この場にいる全員を手にかけてない以上は、己は命の危険は感じていないのだろう。しかし――
――この三人全員を相手にしなければならない可能性は十二分にある。
当然だ。己は誰かに信じたいと思わせるようなことなどしていないし、する気もなかった。
となると、多少の準備はしておきたい。]
――この殺意、この場で向けてくるようなことがあるならば、一人でこの場を離れる理由として利用させてもらおう。
[…は心の中で呟くと、リゼットに悟られないように、注意だけを彼女へ向ける。
もしリゼットが今この場で刃を向けてくるのであれば、少なくとも外れることはないだろう。]