(だめだ……墜ちたら……)[塔の窓が、真横を幾つも通り過ぎていく。 いつの間にか、両手は鎖を手放していた](目指すべき場所は、……どこ?)[通り過ぎる風を掴むように翅を震わせ。 顔を、体を、持ち上げる。 見上げた先、鎖は漂っていただろうか?] ――――はっ![全身に痛みと軋みを感じながら、上方へ急加速する。 左手を、鎖を手にとるべく伸ばして*]