[男は何も答えなかった。表情すらも変えなかった。それを肯定と受け取り、踵を返す。] ……言わないよ。 言う必要もない。[足を止め、問われもしないのに言わずもがなの台詞を吐くのは、かつて確かに結ばれていた絆の所為] 君は今でも僕の愛し児だ。 コンラート・シュルツの名は、もともと君を人間の間で育てるために作った名前だった。 君のためなら、僕は出来ることなら何でもしただろう。