いや、その…わざとではなかったんだが。……ああ、うむ。確かに先日も言われたな…。[曰く、食事をしない。これでは身体を壊す。愛情篭った叱責が、彼女の口から放たれる。薄い紅茶色の髪を揺らし見上げ来る愛しい人に、男のこたえが次第に途切れがちになった。随分と珍しい光景であろう。彼女以外の前では、見せることのない姿だ] ────すまなかった。[こうした時に、最後に白旗を揚げるのは此方の方だ。頭を下げて、それから柔らかに若草色の瞳を微笑ませた]