―宿舎内―
[人気のないリビングに二つの影が佇む。
ソマリの首筋から覗いたペンダントに目を遣り、
それがターゲットと分かれば目を丸くして、教官の顔をしている彼を見つめる。
これは、明らかに彼の私物に思える。
いや、然しこれも任務の中に組み込まれているものなのだろうか。
特徴を確かめるように注視しながら、躊躇い、
机の上に置かれた光を暫し眺めれば、
それでも、やはり気がかりな様子で顔を上げた。]
一つだけ質問を。
これは教官の私物ではありませんか?
その…、いいのですか?
[尋ねる声は、心配そうに触れてもいいのかと確認するそのもので。*]