[ぱたたたたっ たんっ
呼び出すのは、『小惑星帯航行モード』と名づけられた機動制御ファイル。
たたたたんっ たっ たっ
小惑星を自動で察知して回避、回避し切れなかった場合の衝突に備えて装甲板と同じ高張力セラミックの盾を構えようとするところを、マニュアル操作で短刀とグルーガンに持ち替える。
たっ たっ たたたんっ
短刀を持った手の操作を、独立して宇宙ゴミを切り離す自動モードに変更
たんっ たんっ たたんっ
最後にグルーガンの操作を手動に設定して、前方を見据える]
う…わ…
[ひどい。蟻が暴れているところは数え切れないほど見たことがあるし、連合軍の軍人さんが戦っているところもたびたび見たことはあるけど。
目の前の光景は、そのどれよりも、酷かった。
だって。
人の作ったモノが、人を撃つなんて。
ニュースの向こう側の話だと思ってた。
目の前で見ることになるなんて、思わなかった。
今はまだ、ブロークンアローのコールを受けて、恐慌に駆られた一部と、蟻もろとも地雷に巻き込まれた一部だけ、だけれど…]
やめっ…!!