──回想・ノーラ(>>44)──
[三年前といえば丁度船長を継いだばかり。
……と言うことは、養父である前船長を
亡くしたばかりの頃だった。
世界一の料理人になる(>>42ノーラ)という
カレンの話に、少しばかり気落ちしていたのが
そんな途方も無い夢に思わず笑いが溢れた。
『海賊船でできるならやってみたら良い!
見たこともない食材が手に入るぞ!』
そんな風にカレンを引き入れたのが始まりか、
あの頃は寂しくて、寂しくて。
今よりも強く寂しさを覚えていて、
一人でも多く仲間が欲しかった。
抱え込んだところで寂しさが無くなったりは
決してしないのだけれど]