『 ――…うわっ、おい、やめろ!
いや、だから、俺は清掃ドロイドじゃないって! 』
[……いろんな意味で、途中経過は忘れよう。
清掃ドロイドと、間違われていたような気もする。
まあ確かに、やったことはそんなもんだけど。
通りかかったドロイドに彼をホテルまで送ってくれるよう頼んだが、
酒に紛らせて忘れさせるつもりが、
ホログラフではないカードタイプの連絡先を取り出し、
そいつの服のポケットの一つに入れてきてしまったのは、
酒のせいか、魔が差したのか…。
いやたぶん…古い記憶を過った、あの赤い瞳のせいだ。
それから…彼の中の、何かが…。
さて、あいつはカードにいつか気づくか、否か*]