っ……。
[少尉が布団を剥がせばその下には、もう動かない、話さない、笑わないローズマリーが其処にいて。
名前を呼ぶだとか、その不幸を嘆く叫びだとか、涙を流すだとか、そういった反応のどれも出来ない程に、思考は一時停止をして。
少尉の震える声>>39もどこか遠くに聞こえる。
ふらりと彼女に近寄れば、その手に触れてみるけれど、昨日感じた温もりはとうに消えていた。
全員退室しろと促す少尉の声を辛うじて耳が拾えば、枕元の日記を手に取る。]
…少しだけ、お借りしますね。
[約束通り日記を受け取れば数秒彼女の顔を見つめて、部屋の外へ。]