…………………。
[堰を切ったように感情を露わにする女性>>49。その言葉に、側にいた黒い翅に声を掛ける。]
カーク。
大切なものはちゃんと守らなきゃ。
遠ざけるだけが愛情じゃないよ?
手を繋いでいられるなら、それはきっと幸せなこと。
[ね、と微笑む。薄っすらと透ける白い翅。それはもう真っ白ではなく、赤く染まりつつある。思い出すのは自らが運命を弄んだ2人のこと。]
明日が来ても来なくても
後悔しないように。
[ニコリと微笑めば、その部屋を後にする。向かうのは奥にある聖堂。冷えた廊下の空気がほんの少し揺れた。]