[ ひらひらと舞う蝶は、捻れた絆の邂逅の後は、邪魔せぬ位置へと離れていく。やがて、ぶつかり合った魂が、互いを絆の相手と認め、最初の試練と言うべきものが決着すれば、それぞれに着いていた蝶がふわりと一つに溶け合って、枯葉色の翅は薄緑に変化し、桜の紋も白に近い色から薄く色付く。とはいえ、その様に気付く程、暇な者は居たかどうか。 ]