[弟の王子様の声が王の間に響けば、彼は弟の王子様の意思を感じた。>>42
集まっていた中にいた元老院の年寄りたちはパチパチと拍手をする。
彼の母親もそこにはいただろうか。
そう、もうこの場は後には引けなくなっていた]
私はこの国璽が押された場に尚書官の代表として、
官長ととも立ち会いました。
この文章は正式なものとなります。
[嘘が苦手な彼がついた精一杯の嘘。
弟のようにかわいがっていた青年の決意を無駄にはしないと平静を装い告げる。
歳の近い王子様はここにいるならどんな顔をしているだろうか。
国王陛下からの命であれば、弟の門出を喜んで受け入れるのではないか。
彼はそんな淡い期待にすがってしまうだろう*]