― 街の外>エレオノーレ ―
然るべきところに仕掛けられた罠っつーのはな、
気づかず引っかかる方が悪いんだよ。
じゃねえと猟師の皆さんが商売あがったりになっちまわぁ。
[穴の底で不服そうに唇を尖らせるのが見えればそう返す>>36
ロープ伝いに穴へとひらり降りてくれば、気の抜けた拍手で迎えてくれた]
……。あのなぁ。
[こめかみに人差し指をあてつつ。…どうにも調子が狂う。
そんなこんなで毒気が抜かれたまま、彼女が此方の言いつけた通りに首に腕を回したのを確認すれば、そのままひと息に土壁を登っていく。
こういうのは時間をかけずに一気に登るのがコツだ]
…あんた、これが初めてじゃねぇのかよ。
[まあそんな気はしてたけどな、とこっそり心のうちでぼやく。
二ヶ月とかよく生きてたな、とは思ったが]