[幼い頃は、己の身体に流れる血が恐ろしかった。年に一度。リエヴルの成長を確認するかのように訪れる遣いが、まるで伝説の化け物のように思えて。あいつらは、人を人とも思っちゃいない。俺が不穏分子と思えば、きっと容赦なく殺していたんだろう。今思えば、あれらは紛う事なき“死の使い”だったのだ。]