[その言葉を最後に、暫し、黙っていた。
俯いたままの、彼の視線は上がらない。
それでも、続く言葉を遮らないようにして、嗚咽の混じった声を聞いた。>>36]
… その命は助けてもらったもの。
そうでは、なかったか。
今、ここで。
貴公が殺される為に彼は死んだのか?
[その質問が、如何に酷いものか分かっている。
そういう俺自身が元凶であるのだから、あまり良い顔はしていなかっただろう。]
何故改めてでも生きようとしない、
何故あるものから目を逸らす?
俺の手が取れないなら構わない
取れないと言ってくれ、
無理強いをしたくて来た訳ではない、