ヴェルナー、さん……。
[『街』の中ではほぼ同時に眠りについた彼だが、こちら側で目を覚ます気配はない。
近付こうにも、どうやら本体から離れて動くことは出来ないようだ。
病を癒せる、というのは安心材料ではあるのだけれど]
戻る、って、どういう……?
わたし、自分の家で眠っちゃって、気付いたらここに居て。
でも、なんだかここから動けないみたいですし……。
[眠っている間に運ばれてきたという想像も、なんだかそぐわない。
『外』という割には狭い空間と、まるで初めからここにあったかのようなたくさんの鉢植え。
えもいわれぬ悪寒が背筋を走った**]