― 翌日・パン屋 ―
[カラン、カランと鐘の鳴る音。勢い良く店の扉が開かれる、
アルビンがパン屋へと訪れたのはジムゾンが去った後だったか。
此処へ来る前にアルビンはカタリナの家に行って来たばかりであったが、偶然にもパン屋へ向う途中にジムゾンすれ違う事は無かっただろう。
切羽詰まった声でオットーの安否を尋ねるだろう。]
オットー、居るか!?
[オットーの顔を見れば、安心した様に険しい表情が少しだけ和らぐ。
しかし脈絡も無くアルビンはある人物の居場所を聞いた。]
良かった、オットーが無事で……。
なあ、此処に、神父は、神父は来なかったか?