― 霊王の領域 ―
[遠い昔の自身の在り方に触れたのは、若者たちの様子にふと懐かしさを覚えたから。
そして、彼らならば、この表に出ない昔話から、何かを掴んでくれるだろうと思ったから。
それぞれから返る反応は、そんな予想が間違っていなかった、と感じさせてくれるもの。
なお、おまけのように付け加えた部分への傍らの反応には、楽し気ににこにこしていたのだがそれはそれとして]
……ん、どしたの?
[聞きたい事がある、と。
どこか遠慮がちに切り出され>>45、構わないよ、と頷いた]
うん……確かに、きみたちを呼び込んだのは俺たちじゃない。
最初は、『虚無』が作り出した歪みが手当たり次第に引き込んだんじゃないか、って思ってたんだけど……。
[ここで一度、言葉を切って。
少し思案するように、目を閉じた]