― 回想 ―
え。
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ものの見事に入学早々、迷子になって悲しく中庭のウサギと戯れていた所。
新入生、と声をかけられて、驚いたように振り替える。
口調から先輩だろうとは思い、慌てて居住まいを正して。]
珈琲だけど…って、それ、寮のですよね?
大丈夫、勿論東選びました。
[胸をはるようにして、こぶしを握り、親指側で胸を叩いてみせた。
今なお残る仕草。あの時はきちんと敬語を使っていた。
そう説明すると、寮まで連れて行ってもらい、
当時の2年生に挨拶したりと、なじむのに助けてもらって。
その時の印象が、新入の記憶と共にずっと強く残っていた。
当時14。そして数年を経て、毎夜間接の伸びに泣くほどに、劇的に背は伸びてゆく*]