[「人狼なんて本の世界じゃ無いんだから」と、アルビン神父さまとお話をしたことが遠い記憶のようです。
それとも、わたしはおかしな夢を見ているのかしら。
夕べ書斎で眠ってしまったから、いやな夢を見ている途中なのかしら。
無惨な死体に背を向けて、わたしは血の気のひいたまま、オットーにも神父さまにも声をかけることが出来ずに館の中へかけ戻りました。
きっとこれは現実ではなくて、おかしなおかしな夢なのよ。
いやだわコンスタンツェ、もう夜は一人で眠れるほどに強くなったはずなのに。
どこに行けば、この夢がさめるというのでしょう。
どこに行けば良いの。
どこに行けば……。]