[申し出は有難くはあったが、そこまでは甘えられないと思い首を横に振った。 年の近い女性に対する見栄がなかったとは言えない] いや。一人で……行ってみる。 俺も少し、一人で歩いてみたい、し。[これもひとつの訓練だろうか。 細やかな決意と共にアイリに視線を返した後、その場を辞するように小さく頭を下げる。 そうして数歩歩いた後、思い出したように振り返って]