―― 一年後:春――[卒業式に出ることすら適わなかったリエヴルは、豪華な、だがどこか空虚な屋敷にて一人佇んでいた。学校から何も言う間もなく連れ出され、老夫婦とも引き離され。新たに押しつけられたものに、何ら価値は見出せず帰りたいと願うのは、茶畑のあるあの小さな家か、――――……あの、温かな学舎。]