[肩を竦めてみせるのは、何も態とではないのだが、そう映るかもしれない。]
それとも貴公は。
俺とベルフィの
[ヘルメスブルーに苦痛の彩が乗ってしまう前に、目線を一度伏せた。
再び目を開けば、真っ直ぐ彼を見る。]
何もないのが死んでいると?
何もできないから死んでいると?
最早何も持たないのなら、
─── 何故、
[言葉に棘などなかった。
ただ淡々と、つらつらと述べるばかりだった。]
…… 夢は、権利で見るものか?
貴公が王として死んだのならば、
個人として生きるのは赦せないのか?
[静かに、静かにそう問うた。
酷な質問かもしれないと思う、彼は王になる為に育てられてきたといっても過言ではないのだろうから。]