きゃっ ……!!
[振り下ろそうとしたその時、彼が動き出す>>48
ナイフは掠ることも無く、虚しい音を立てて床に落ちる。
逞しい腕を引き剥がそうとしても、少しも動かない。
たった一瞬で全てが終わり
呆気ない程簡単に、人間の滅びが決まった。]
[ああ、死ぬのね。
自分の死もやはり、淡泊に受け取るだけだった。
今、目の前でわたしが死ぬ時彼は何を思うのだろう。
笑っている、そうではない。
視続け弱った目では、近くないとそれくらいしか確認出来なくて。
もっとよく見ようと最期、目を凝らしたかったが。
ジムゾンは見える範囲に、いただろうか。]