…いいや。思い違ってなんかいない。 この国《ラメール》を愛する――いや、 この国《きみ》が望むことは知っているつもりでいたよ。 …もう長い間きみの《この国》傍に居たからね。[ 監査局長の死の報せ>>44を挟んで、 瞳を閉ざす面差しをローレルは見上げる。 幾ら、民を愛しているのか、 国を愛しているのかと問えども、 肯定以外の答えが返って来ると 思ってはいなかった。 この国《ラメール》を愛して病まないのだと 何年も傍で見続けて来た。…だから。 ]