――…お嬢さん、無理を承知でお願いさせて。 今だけ、見逃して頂戴。 貴女達を攻撃するような力は、もう残ってないわ。 ……約束が、あるの。 その後なら、いつ殺してくれても構わないから。[少女の口にする言葉は、即時の攻撃は感じさせないもの。望みは僅かでも、残されているだろうかと] ……お願い。どうか、行かせて。[人間はこういう時に祈るのだろうか、そっと言葉を唇から押し出す]