[辺り一面、白い雪に覆われていた。時折吹く冷たい風が肌を刺す。しかしその風の音さえも聞こえない。とても静かで悲しい光景だった。]オットー。お前が誰の為に死んだのかは俺は知らない。一緒に生き残りたいと思っていたのが俺だけだったなんて知りたくなかった。でも、知れて良かった。こんな俺でも会えて良かったと言ってくれて有り難う。……それでも矢張り俺はお前と一緒に生きたかった。[アルビンの呟きは雪に吸い込まれる様に消えた。*]