[ 信じる信じないかは彼女次第だが。
それでも「ひとつの情報」として告げる。
表情を変えず、殺して伝えることが出来ただろう。
彼女自らが手を下した者達が人間であった事実。
──僕は酷い奴だ。この状況で傷心の彼女を
更に突き落とすようなことを言うのだから。
ディークの伝言といい
「何故そんなことを言う」「ただの虚言ではないか」
等の疑問は出て当然だろう。
それでもこの身が、この心が
自分自身のものである間に。
きっと、もう長くはなさそうだから
真実を伝えておきたかった。
とりあえずは、黙って彼女の反応を見る。]**