― 平原 ―
[その輝きが目に入ったのは、西側の戦線がある程度沈静化した頃。
ミヒャエル隊が持ち帰った情報を無為にするわけには行かぬ、と深追いはせずに隊を整えた騎兵の前列、ほぼ中央に位置した男は篝火に照らされ浮かび上がる敵部隊に、く、と低い笑みを漏らした]
……おー、いらっしゃった、か。
[零れた呟きに、「楽しそうですねぇ」なんて突っ込みが入る。
それに、軽く肩をすくめた]
悲観する必要なんてどこにもないでしょー?
だったら、なんでも楽しまないと。
[冗句のような言葉と共に、槍を握り直し]