[フリーデルがアルビンの呟きを拾わなくとも彼の目を見れば一目瞭然だった。
彼は彼女を疑いの眼差しで見つめていた。>>43
幼馴染みの死を目の前にしてアルビンの声は震えていた。
ゲルトとは幼馴染であり、子供の頃にはオットーも交えて森や山で遊んだ仲だ。昨夜も酌を交わしながら久し振りの再会を喜んでくれたばかりだというのに。]
冗談だと?其処で死んでるのは俺の幼馴染みだ。
そいつが死んでるのに冗談が言える訳が無いだろう。
仮にも、"聖職者"が、ね。
俺は知ってるんだからな……。
[何がとは言わないがフリーデルには伝わった事だろう。]