でも、[無理な体勢を直すため数歩たたらを踏む。 それは相手に構えの猶予を与えることにもなろう] 望んで兵役に加わる奴ばかりじゃなかった。 それなのに、俺は……![震えかけた手で短槍を握り直す。 相手を責めているのではない、あくまで自分自身の悔恨。 それでもやはり、今力をぶつける先は、目の前の相手しかないのだ] くそ……っ![相手の槍を睨みつつ誘うように一歩を。 前に突き出した槍は、敵が動きを見せればその手元を狙うように軌道を変える*]