─ 月の舞台 ─[己を導くというよりも、力任せに運ぶ魔力の奔流によって誘われたのは想像通りの場所だった。ふるりと頭を振った視界に入るのは無機質な円形の床と、小さな舞台。それと、何人かの竜ではない者の姿。その中で、己を此処まで連れてきた者が誰か、などとは問わずとも魔力で分かったのだが]…のぅ、主《ぬし》。何故に下帯のみで立っておるのじゃ。[見た目含めて上と下の防御力の差の意味が分からず、扇で顔を隠しながら首を傾げた**]