[男は何も答えない。口元をゆがめるカタリナ>>46を黙って見つめるだけだ。そしてナイフからジムゾンを守り、カタリナを止めるための好機を全神経を集中させて狙った。やがてカタリナが動き出す。ナイフを自分に向かって振り下ろそうとした途端、体をひねってかわし、左手の手刀でそれを叩き落そうとした。どんな結果になろうとも、カタリナの背後へ移動し、彼女の首筋に右腕を回した。そのまま力を込める。ずっと妹と同じように大切にしてきた女の子が、苦しまず一瞬で逝くことができるように。**]