そのいずれも──大きなカードだ。
最後のひとつは個人的な需要にしても、宝珠の秘密が明かされなければ開国実施は難しいし、彼女が死んだりしたらせっかく終息しかけている内乱は深い禍根を残して泥沼化する。
開国はナミュールのためだと、羽搏くための翼を国民に返してくれと、彼女に納得してもらうことは必須だ。
おれは、彼女が用意してくれたこの会見に応じようと思う。
何か、意見は?
あるいは、彼女に訴えたいことがある者は?
手紙には、一人で来いとは書いてない。
[正直に、それも明かした。
恋する心は軋みつつ。*]