[まだほんの子供のころ。
他にもいたと思うが、とりわけジムゾンとシモンとは妙に馬があってよく3人でつるんでいた。
ジムゾンは、最初は懐いてくれなかったが、何度も会いに行くうちに>>15立派な悪ガキ3人衆と呼ばれるようにまでなった。
ある日、ジムゾンの親が亡くなってからは、特に酷かった。
会いに言っても泣いて暴れて、もう知らないと言って帰ろうとすれば
行かないでとでも言うように更に大声で泣いて。
シモンと二人でこいつどうしたらいいんだ、と頭を悩ませた結果、
村の外にある、魔女が住むと噂される森へ3人で行って魔女にお母さんを生き返らる薬を貰いに行こう、なんて言って見事に遭難したり、
丘の上にかかる虹を渡れば、死んだ人に会いにいけるという話を聞いて丘まで行って足を滑らせて遭難したり、
絵本の中でしか見たことがない海を見に行こうとして道を間違えて遭難したり]
……遭難ばっかしててアホじゃねえか。
[とにかく、村の大人たちに迷惑をかけていたと>>16、男は笑う。]