― 数刻後・ある兵士の報告 ―
「ラムスドルフ隊伝令官。ハンス・ミュラーです。」
[軽鎧に身を包んだ青年は、工兵隊の少尉の前で敬礼をする。
前衛にいた近衛隊と、後詰めの工兵隊との間の連絡役を担っていた彼は、偶然…現場に居合わせたことから呼び止められていた。]
「はい。そうです。准将と、敵将は双方相打ちになりました。
戦場での競り合いから、ほぼ一騎打ちのような形になり…」
「私も敵兵への対応で手いっぱいではありましたが、
相当…長い間打ち合っていたものと思われます。」
「最後に、銃の音が聞こえました。
そしてあの光…。」